引き続き、「多摩川猫物語」(角川書店刊)の著者で、多摩川の猫たちの治療や給餌を続けるフリーランスのカメラマン小西修氏は、こう語った。
「そんなに立派なことをしちゃいないんですけど、一つだけ、大事にしていることというのは、丁寧な対処をすることに、十分自分では心掛けているつもりです。
とにかく丁寧に対処する。
食べているものにしても、十匹、こう猫がいると、この子は何という銘柄の何という缶詰が好きだけど、こっちの子は、ドライフードの何という銘柄しか食べない、というのは、全部わかっている。
全部同じじゃないですから。
それはもう一瞬にして、器から取り分けるわけです。
病気の対処もやる。
病気じゃなくても、できるだけ丁寧にやる。可能な限り、人間として気づく限り、できる限り丁寧に対処する。
ホームレスさんに対しても、できる範囲で丁寧に対処する。言葉のしゃべり方も丁寧にする」
(続く)